雨の日の学年主席たち04
- 2008/03/29
- 18:29
「ふぇ、佐祐理の傘、祐一さんに入って頂くにはちょっと小さかったですねー」
確かに佐祐理さんの水色の傘は女性用で、二人で入るにはちょっと小さい。
しかし横殴りの強烈な雨でもないので、何もなく濡れて帰るよりはずっとましだ。
が、やはりゆったり空間を取ろうとすると佐祐理さんが濡れてしまう。
つまりどうすれば良いかと言ったら、まあ、なんだ。やっぱり―――でもねえ?それってへたすりゃセクハラじゃね?
と思ったのとほぼ同時に。
「祐一さん、もっと寄らないと濡れちゃいますよー」
聞こえたのとほぼ同時に、恐ろしくやわらかい感触が左肩―――腕、半身に襲いかかった。
ふにょん。
そんな音が脳に直接響き。そして脳が止まった。
「これなら濡れませんねー?」
佐祐理さんが何か言ったらしい。しかし今俺の神経全ては左肘に集中しており余計な事は考えられない。
抱きつかれたのだ、と認識したのもようやく今。
我が神経、総員左肘へ大至急集結せよ。聴覚なんか今はほっとけバカヤロウ。
840ミリ砲ってこんなに爆裂なアレだっただろうか。
名雪に飛び付かれた時に比べて余りにも強烈なその破壊力。
これが10ミリの差なのか!?ああなんて恐ろしい10ミリ!!
しかも歩くたびにこのっ、揺れがぁっ!?むにゅるん、むにゅるんですようぐぅ!?
さらに肩に乗せられた栗色の頭から、ほの薫るとんでもなくいい―――――匂い。
「はえ?祐一さん?」
至近距離で見上げられた。左腕は完全に佐祐理さんにからめ取られている。
彼女の柔らかな唇までの距離は200ミリを切っており。思考がまとまらない。
「あー…いや。なんでも」
ようやくそれだけ言えた。口が上手く回らない。
「―――更に成長しまして今の佐祐理は870ミリ砲ですよ」
………なんですと?
「……………俺、何か口に出してました?」
「いいえー?なんにも」
「佐祐理さん、なんか言いました?」
「いーえー?なんにもー?」
本当にわかりませんという表情で見つめ返される。とてもからかっているようには、見えないのだが。
落ち着け俺。
佐祐理さんが言うとおり、俺は何も口に出していないし、佐祐理さんも何も言っていないOKあーハーン?
それでもちらりと左肘に接触し変形中のバズーカ砲の口径に目が心が逝ってしまう。
だって、オラは漢だから。
「しかも今は安全装置解除中ですよ♪」
「………………へ?」
どういう意味でせう。
まさかっ!!!!!!!!
「さ、佐祐理さん…!」
「はい?」
首元から純情可憐な笑顔で見上げられて。
誰がその言葉の意味を確かめられようか。どんなに俺の左肘が『わかったー!!わかったー!!』と叫ぼうとも。
「何も言ってないよね」
「ええ、佐祐理は何も言ってませんよー」
言いざま、さらに腕を強く抱かれた。その衝撃は、もはや擬音で表現するのもおこがましい。
強いて言うならハルマゲドン?
優しいお姉さんは好きですか?
ぷるぷるらぶりーな小悪魔は萌えですか?俺はとっくに萌え死にですが何か?
左肘に時たま擦り付けられる硬く小さな何かはグミだ。絶対グミですってば。
確かに佐祐理さんの水色の傘は女性用で、二人で入るにはちょっと小さい。
しかし横殴りの強烈な雨でもないので、何もなく濡れて帰るよりはずっとましだ。
が、やはりゆったり空間を取ろうとすると佐祐理さんが濡れてしまう。
つまりどうすれば良いかと言ったら、まあ、なんだ。やっぱり―――でもねえ?それってへたすりゃセクハラじゃね?
と思ったのとほぼ同時に。
「祐一さん、もっと寄らないと濡れちゃいますよー」
聞こえたのとほぼ同時に、恐ろしくやわらかい感触が左肩―――腕、半身に襲いかかった。
ふにょん。
そんな音が脳に直接響き。そして脳が止まった。
「これなら濡れませんねー?」
佐祐理さんが何か言ったらしい。しかし今俺の神経全ては左肘に集中しており余計な事は考えられない。
抱きつかれたのだ、と認識したのもようやく今。
我が神経、総員左肘へ大至急集結せよ。聴覚なんか今はほっとけバカヤロウ。
840ミリ砲ってこんなに爆裂なアレだっただろうか。
名雪に飛び付かれた時に比べて余りにも強烈なその破壊力。
これが10ミリの差なのか!?ああなんて恐ろしい10ミリ!!
しかも歩くたびにこのっ、揺れがぁっ!?むにゅるん、むにゅるんですようぐぅ!?
さらに肩に乗せられた栗色の頭から、ほの薫るとんでもなくいい―――――匂い。
「はえ?祐一さん?」
至近距離で見上げられた。左腕は完全に佐祐理さんにからめ取られている。
彼女の柔らかな唇までの距離は200ミリを切っており。思考がまとまらない。
「あー…いや。なんでも」
ようやくそれだけ言えた。口が上手く回らない。
「―――更に成長しまして今の佐祐理は870ミリ砲ですよ」
………なんですと?
「……………俺、何か口に出してました?」
「いいえー?なんにも」
「佐祐理さん、なんか言いました?」
「いーえー?なんにもー?」
本当にわかりませんという表情で見つめ返される。とてもからかっているようには、見えないのだが。
落ち着け俺。
佐祐理さんが言うとおり、俺は何も口に出していないし、佐祐理さんも何も言っていないOKあーハーン?
それでもちらりと左肘に接触し変形中のバズーカ砲の口径に目が心が逝ってしまう。
だって、オラは漢だから。
「しかも今は安全装置解除中ですよ♪」
「………………へ?」
どういう意味でせう。
まさかっ!!!!!!!!
「さ、佐祐理さん…!」
「はい?」
首元から純情可憐な笑顔で見上げられて。
誰がその言葉の意味を確かめられようか。どんなに俺の左肘が『わかったー!!わかったー!!』と叫ぼうとも。
「何も言ってないよね」
「ええ、佐祐理は何も言ってませんよー」
言いざま、さらに腕を強く抱かれた。その衝撃は、もはや擬音で表現するのもおこがましい。
強いて言うならハルマゲドン?
優しいお姉さんは好きですか?
ぷるぷるらぶりーな小悪魔は萌えですか?俺はとっくに萌え死にですが何か?
左肘に時たま擦り付けられる硬く小さな何かはグミだ。絶対グミですってば。