愛染彼女1
- 2008/04/12
- 17:53
それは喩えるならばどんなものであろうか。
驚愕。
衝撃。
そして、それ以外の何か。
十数年間生きてきて私は「ソレ」の名を知らなかった。いや、厳密には知識としておそらくこうであろう、というモノはあったがなにぶん経験がないもので判然とはしない。
うむ、しかし。矢張りあれだろう。
ある程度の自信の下に、私は「ソレ」に答えを下した。
答案に答えを書いた以上、答え合わせをしなくてはならない。
おもむろに教室の自席を立ち、私はすたすたと目的の人物の前に向かい正対した。
「・・・・・・・・・・・・?」
訝しげに見下ろされている。私も女子にしては身長は低くはないが、如何せん相手が高すぎる。
すぅ、とやや深めに呼吸を一つ。そして眼鏡越しに相手の瞳を捉える。
――――――成る程。やはり、思ったとおりだ。
確認作業終了。
私はにこと笑い、朝の教室において至極真っ当な挨拶をした。
「おはよう、衛宮」
「お、おはよう、氷室?」
私は踵を返し、自席へと戻った。
今朝ひと目衛宮を見た瞬間のあの衝撃。
彼の人へ歩みを進める間に高鳴っていく胸の鼓動。
どうやら、氷室鐘は衛宮士郎に一目惚れをしたらしい。
驚愕。
衝撃。
そして、それ以外の何か。
十数年間生きてきて私は「ソレ」の名を知らなかった。いや、厳密には知識としておそらくこうであろう、というモノはあったがなにぶん経験がないもので判然とはしない。
うむ、しかし。矢張りあれだろう。
ある程度の自信の下に、私は「ソレ」に答えを下した。
答案に答えを書いた以上、答え合わせをしなくてはならない。
おもむろに教室の自席を立ち、私はすたすたと目的の人物の前に向かい正対した。
「・・・・・・・・・・・・?」
訝しげに見下ろされている。私も女子にしては身長は低くはないが、如何せん相手が高すぎる。
すぅ、とやや深めに呼吸を一つ。そして眼鏡越しに相手の瞳を捉える。
――――――成る程。やはり、思ったとおりだ。
確認作業終了。
私はにこと笑い、朝の教室において至極真っ当な挨拶をした。
「おはよう、衛宮」
「お、おはよう、氷室?」
私は踵を返し、自席へと戻った。
今朝ひと目衛宮を見た瞬間のあの衝撃。
彼の人へ歩みを進める間に高鳴っていく胸の鼓動。
どうやら、氷室鐘は衛宮士郎に一目惚れをしたらしい。