ブラインド・デート再び!01
- 2008/03/30
- 18:37
おキヌは基本的に人付き合いが厚い。死神の件で知り合ったユリ子とも、変わらず友達付き合いを続けていた。
おキヌが生き返った事を伝えたとき、極楽メンバー以外で最も喜んだのは彼女であった。また『内緒話を聞かれると差し支える人々』とはユリ子は割と疎遠であったため、おキヌにとってもかなり踏み込んだプライベートを相談出来る相手になっていた。
今日はとある喫茶店で、自分と同じ顔をしたおキヌを前にユリ子は若干焦れていた。
「じゃあはっきり聞いちゃえばいいのに?」
今までの話を総合すると、『横島さん』は間違いなくおキヌちゃんの事を最も大事に思っている、とユリ子には思えた。しかし目の前の自分の顔―――厳密には自分よりも少しだけ大人びて見えるおキヌの表情は弱気な笑みを浮かべている。
「でも、面と向かってなんて恥ずかしくて聞けないなー・・・きっと、美神さんのこと好きだと思うし」
「そうかな・・・私、横島さんておキヌちゃんのこと好きだと思うけど。特別に」
「でもほら、横島さんって女の人には優しいから・・・ちょっと見境ないくらい(汗)」
言うまでも無く、おキヌには命を救われている。その恩もさることながら、彼女の人柄に触れるにつけ、純粋に彼女の為に力になってやりたい思いはつのる。
不意に、名案がユリ子に閃く。
「じゃあ、ね?ちょっとお耳を拝借」
「ん?なあに?」
同じ顔を寄せ合って、ヒソヒソ話をする姿を傍から見れば誰がどう見ても双子だろう。
片方が自分と相手を指差して何事かひそひそ。くるりと指を回す。
反対側の同じ顔が顔を赤くしてダメダメと手を振る。
片方が諭すようにぽんぽんと反対側の方を叩きながら自信ありげに何かを話す。
反対側は、困ったように最後に頷いた。
おキヌが生き返った事を伝えたとき、極楽メンバー以外で最も喜んだのは彼女であった。また『内緒話を聞かれると差し支える人々』とはユリ子は割と疎遠であったため、おキヌにとってもかなり踏み込んだプライベートを相談出来る相手になっていた。
今日はとある喫茶店で、自分と同じ顔をしたおキヌを前にユリ子は若干焦れていた。
「じゃあはっきり聞いちゃえばいいのに?」
今までの話を総合すると、『横島さん』は間違いなくおキヌちゃんの事を最も大事に思っている、とユリ子には思えた。しかし目の前の自分の顔―――厳密には自分よりも少しだけ大人びて見えるおキヌの表情は弱気な笑みを浮かべている。
「でも、面と向かってなんて恥ずかしくて聞けないなー・・・きっと、美神さんのこと好きだと思うし」
「そうかな・・・私、横島さんておキヌちゃんのこと好きだと思うけど。特別に」
「でもほら、横島さんって女の人には優しいから・・・ちょっと見境ないくらい(汗)」
言うまでも無く、おキヌには命を救われている。その恩もさることながら、彼女の人柄に触れるにつけ、純粋に彼女の為に力になってやりたい思いはつのる。
不意に、名案がユリ子に閃く。
「じゃあ、ね?ちょっとお耳を拝借」
「ん?なあに?」
同じ顔を寄せ合って、ヒソヒソ話をする姿を傍から見れば誰がどう見ても双子だろう。
片方が自分と相手を指差して何事かひそひそ。くるりと指を回す。
反対側の同じ顔が顔を赤くしてダメダメと手を振る。
片方が諭すようにぽんぽんと反対側の方を叩きながら自信ありげに何かを話す。
反対側は、困ったように最後に頷いた。